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恵比寿潜酔会のブログ

モルディブ旅行記詳細版-グリーンフラッシュは幸運を呼ぶ?

今年(2009年)のゴールデンウィークは、8年ぶりにモルディブに行った。

 8年前は大阪発着のチャーター便利用のツアーで北マーレ環礁のリゾートに泊まったが、今回はシンガポール経由でアリ環礁のリゾートを利用するツアーにした。

この理由は以下の2つである。

・世界最大の旅客機A380に乗ること

・水上飛行機に乗ること

あくまでダイビングが主目的だが、一石二鳥以上を狙った。

さて、その結果は・・・。

1.世界最大の旅客機A380搭乗

 話題の超大型機である。客室内は、通路がB747よりは広いが、座席は10列配置(Yクラス)でB747と同じなので、恐ろしく広いとは感じないが、客室窓が大きめで開放感はある。

 しかし窓外を見て一変。主翼はB747と比べて非常に大きい。具体的に数値がどうこうでなく、ぱっと見てすぐ分かる。

 ここで気になったところと言えば、ごく一部、照明が点灯していないところがあり(どう見てもそう思う)、顧客満足度では世界最上位級のシンガポール航空といえど、こういうところは意外に大雑把なのかと思ったのであった。

エアバスA380(成田空港)

エアバスA380機内(Yクラス)

2.チャンギ空港T3(ターミナル3)

 成田便は最近出来たT3に到着する。これまた非常に広いし店舗も充実している。T1、T2との連絡列車(三菱重工製!)もあり移動も不便ではない。マーレ便はT2(ターミナル2)発着であるので、この列車に乗って移動した。

チャンギ空港Terminal3

3.初めてのマーレ滞在

 今回、初めてマーレ市内に一泊した。泊まったホテルは各社のツアーがよく使うムーカイホテルであった。こぎれいにしてあり、移動前の一泊には十分であった。翌日の出発が朝5時のため、朝食は朝4時に運ばれてきたが、量は十分すぎるくらいであった。

4.初めての水上機

 これまでダイビング誌等々ではしょっちゅう見ていたモルディビアン・エアタクシーの水上機に搭乗である。使用機はカナダ・ボンバルディア製DHC-6ツインオッターの水上機型である。

 このツインオッターの陸上機型には以前に日本国内で搭乗しているが、陸上機型の、まるで凧が揚がるかのようなフワーッとした感じの離陸ではないように感じた。フロートの抵抗による影響なのだろう。2箇所を経由、約1時間の搭乗で、滞在するリゾートであるチャーヤリーフ・エライドゥに到着した。

モルディビアン・エアタクシー

チャーヤ・リーフ・エライドゥ-エントランス

5.リゾート設備・最近流行のバス・トイレ

 チャーヤリーフ・エライドゥはモルディブで宿泊費を大幅に上げていない、数少ないリゾートの一つである。昨年(2008年)改装を行ったそうで、バス・トイレは最近流行りの、半青空式のバス・トイレである。トイレと洗面所部分は屋根があるが、バスタブはかろうじて屋根がかかっている程度でシャワー部は屋根無しである。

 適度の開放感があってよいが、夜はヤモリがあちらこちらに這っている。ヤモリだけでなくゴキブリも這っており、爬虫類やゴキブリが非常に苦手な人はちょっと辛いかもしれない。

 ゴキブリは宿泊初日には見たが、2日目以降はヤモリに撃退されたのか、見なくなった。

”半青空式”バスタブ

6.ダイビングスタイル

 所謂ヨーロピアンスタイルである、バディダイブが基本である。

 ナイトロックス利用者が多く、ガイドもナイトロックスである。筆者のダイブコンピュータは非常に古くナイトロックス対応でないため、空気タンクしか使えない。よって筆者は空気タンク利用のドイツ人とバディになった。

 30メートル以深には潜らず、50分を大きく超える潜水時間にはしない。こうなると、ナイトロックス利用者がその利点を最大限に活かすには、エキジット直前まで比較的深いところにいることになるが、これでは空気タンク利用者はたまらない。ほぼ毎回、ガイドに「こっちは無限圧限界だよ!」とダイブコンピュータを水中で示して、ドイツ人バディと浮上したのであった。

 無限圧潜水限界を非常に気にしながら潜ったのは久方ぶりであった。

 シグナルフロートの使い方も、自分のものはたまにしか使わず、長いロープもつけていないため、空気を入れるとブワーッと浮いてしまった。これが非常に危険で急浮上しそうになるので、ガイド氏(ジャマイカ人)に怒られてしまった。この後からは無料レンタルの長いロープ付のシグナルフロートを使用したのであった。

 海の中はどうかというと、最もよい時期ではないということもあるが、少々濁り気味で、透視度は20メートル未満のことが多かったのであった。

 それでも、やたら人慣れしたナポレオンフィッシュ(つきまとわれたといった方が正確かも)に出会いまた、一度に鮫が6匹出たりもした。

 ここで感じたのは、同じ熱帯・亜熱帯でも、沖縄の海はすばらしいということ。変化があって、透明度もよい。日本人にとって飽きない海であること。海外ではパラオも似たような印象を受ける。これに比べると、モルディブはやや単調な印象を受ける。(但し、クルーズ船であちこち巡るのであれば、印象はかなり異なるのだろう。)

チャーヤ・リーフ・エライドゥ南側ビーチ

7.イギリス規格のタンク

 ダイビングショップは英国系のショップなのか、タンク刻印を見ると、「BS」の後に4桁の数字が書いてある。どうやらイギリス規格のタンクのようであった。材質はアルミだったが、通常日本で使っているタンクに比べて重いのであった。

 10リットルタンクの重量は日本の14.0kg前後に対して15.2kg前後、12リットルタンクは17.3Kg程度の重量であった。

8.ヒヤリ体験!

 ダイビング3日目のことであるが、ガイド氏(ジャマイカ人)と2名で潜っていて、根と根の間を通りながら深度を上げていく途中で、非常に強い流れにつかまった。一度ガイドが「待機」の指示を出し、少し流れが弱くなる(変わる)のを待ったが、残圧の関係もあり、次の根までの間を何とか流れに逆らってフィンキックしていくことになった。

 ここで、ガイド氏は最新のスプリットタイプのフィン、こちらは古ーいプラスチックフィン(もうかなり変色している!)である。徐々に距離が離れていく。こちらは必死にフィンキックするが、レギュレータの呼吸抵抗が苦しく感じるところまできていた。

 そこで、「HEY!HEY!」と声を出してガイドに伝えようとするが、レギュレータをくわえて発音するので「ウー!ウー!」といった声にしかならない。ガイド氏は気が付いてくれて引っ張ってくれたのだが、どうも筆者がパニック寸前と思ったらしく「落ち着いて!Are You OK?」とサインを送ってきた。もちろん「OK!」と返したのであるが、パニックとまではいかないものの、少々焦っていたのは事実で、実にバツの悪いものであった。浮上後、「自分にとってはこれまでのダイビングで最も強い流れだったよ。」とガイド氏に伝えたのであった。

 今から考えると、どうせボートに拾ってもらうのだから、無理にフィンキックせず流れに任せる方がずっと安全な筈である。ガイド氏が何故そうしなかったかは聞かなかったが、もし理由があったとすれば、潮流が単純でないといったことではないかと思う。

9.グリーンフラッシュは幸運を呼ぶ?

 到着日の夕刻に、筆者としては初めてグリーンフラッシュを見た。

 グリーンフラッシュとは、夕陽が緑色に見える現象で、ハワイなどではこれを見た者は幸運になると言われている。しかし、これ以後実際起きたことは以下のとおりである。

・部屋のシーリングファンの回転数調節不良(絶えず最大回転数で調節が利かず)

・テレビのリモコン故障

・部屋の上がり口のシャワー(砂落とし用)台座の破損(恐らく錆によるもの)

・蛇口から水が出なくなる(原因はホテルの水道設備点検者がうっかりバルブを閉めたためらしい)

 これらの他、チェックアウトの際に、フロントマンが筆者に費用(食事代、ダイビング代)の請求を忘れそうになるなど、どこか調子が変である。

 筆者の普段の行いが悪いためか、悪運ばかり呼んだようである。

マーレ空港付近にて

 そんなこんなで、海中でも陸上でも色々とあった旅行であった。

 グリーンフラッシュよありがとう・・・。

by ORICHAN