ORIちゃんの地球の潜り方

その39 =もしダイビング中に・・・part-2:こんなに早く来るとは思わなかった=

 東北地方太平洋沖地震が発生して約2週間たつが(本稿執筆時点)、地震による津波の破壊力は想像を絶するものだったようで、新聞や雑誌に繰り返し掲載されている。
 地震当日は筆者も職場から自宅まで徒歩で帰宅した。いずれはこのような事態が起こるだろうと思ってはいたが、こんなに早く来るとは思わなかった。

 筆者が小中学生時代に教科書で習った中には、明治三陸大津波と宮古市田老(旧田老町)での大堤防建設の件もあって、三陸沿岸は今後来るかもしれない津波に備えているのだということはその当時よくわかったのであるが、今回の津波で大堤防はあっさりと壊されてしまった。
 釜石の大堤防は教科書で習った記憶はないが、最大水深60メートルを超すところに大規模堤防を作ったにもかかわらず、これまたあっさりと壊されてしまったようである。筆者は1993年に仕事で釜石に行ったことがあるが、その時に歩き回ったところはいったいどうなったのだろうか。

 災害記事の中に出てくる地名で、ひとつ気になった地名があった。それが南三陸町志津川である。志津川にはダイビングスポットがあり、時たま紹介記事がダイビング誌に載っていたからである。
 拙著「その14:もしダイビング中に・・・」で、もしダイビング中に地震があったらというのを書いたが、ここ志津川や女川はどうだったのだろうか。今のところダイビング関連の報道は見ていないが、ポイントも何もみな壊滅してしまったのだろうか。つい先日(2011年3月)の当会懇親会でも、この近辺のダイビングで見ることができるダンゴウオの話題が出たところである。
 津波は海底のものを巻き上げてくるためか、映像を見ていると黒い波である。少なくとも無傷ではないだろう。今後のダイビングへの教訓になることが一つでも出てくればと思う。

 いずれダイビング誌などで志津川のダイビングポイントの被害状況が紹介されるのではないかと思うが、今から気になる次第である・・・と思っていたら、現在(2011年3月25日)発売中の週刊フライデー(4月8日号)に、「無事でいてくれ!南三陸町のダンゴウオ」と題して、ダンゴウオのきれいな水中写真が載っていた。撮影は南三陸町のダイビングサービス「Grunt Sculpin」の佐藤 長明氏である。
 現状では一般誌にダイビング関係の記事など全く掲載の余地がないと思っていたが、被災後2週間程度でこのような記事がでるとは思わなかった。
 行方不明の方が1人でも多く無事でいることを祈るが、ダンゴウオにも無事でいてもらいたいと思う。

文責:折原 俊哉(会員)

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