topページへ
 

地球の潜り方

#

その29 =スッポン旅行社=

皆さんは旅行会社とはどのようなお付き合いをしているだろうか?

 一社きめうち(行きつけ)もあればそうでない人もおられるだろうし、旅行会社には殆ど頼らず個人ですべて手配される方もおられるだろう。

 旅行会社は接客業なので、対応を間違えると後々まで響く。近年はインターネットで悪評はあっという間に広まるから尚更だろう。だから、接客の仕方をはじめ、問い合わせ内容への回答の仕方もいろいろ考えている筈だ。

 1998年のサッカー/フランス・ワールドカップの際は、大手旅行会社でも観戦チケットを手配できず大問題になった。その年の冬にあるテレビ番組で見たことだが、同じ旅行会社を何度も利用しリピーターになるというのは結構大事なことで、信頼関係が出来上がれば結構助けてくれるものなのだそうだ。(リピーターになってもその客を金づる的な見方しかしないような旅行会社はさっさと切り捨てましょう。)

 かつて、筆者がたまに見ていたサイトで、旅行会社を退職して個人事業として旅行のアドバイスをやっている人がおられた。その方が運営するサイトでは、今の旅行業界への批判がよく載っていた。(そのためか、いやがらせをよく受けていたようだ。ちなみにそのサイトは現在は閲覧できなくなってしまった。)

 筆者が以前に経験したある旅行会社の対応を紹介しよう。この旅行会社の名前は出さないが、エビ潜会員も利用したことがある旅行会社である。

1.最初の問い合わせと返答
 比較的混む時期に、5日間のパラオツアーの問い合わせをした。
 返事は「グアムまでの飛行機がとれないので、キャンセル待ちをかけます。」とのこと。
ミクロネシア島々へ行くには、一部チャーター便を除けば殆どの場合グアムを経由する。グアムから先は空いていても、グアムまで行けない事にはどうしようもないのだ。

 返信のメールを下まで読んでいくと、日程が重なるJALチャーター便に空席がある旨の案内があったが、6日間であるので半日か1日余分に休みをとる必要がある。これには申し込めない旨を返信した。

2.第二の提案
 翌日、この旅行会社から再度連絡があり、筆者が考えていた予定の1週間後のJALパラオチャーター便に空席があるとのこと。
 その時期に休暇がとれる可能性は低いので、申し込めない旨を返信した。

3.第三の提案
 翌々日、この旅行会社から再々度連絡があり、当初申し込んだ日程に1日追加すれば飛行機を確保できる旨連絡があった。(概略下記)

当初の問い合わせ日程;
 1日目:コンチネンタル航空午前便で成田発、パラオには夜着。
 5日目:未明にパラオ発、成田には朝着。 (これはよくあるパターン)

提案してきた日程
 1日目:コンチネンタル航空午後便で成田出発、この日はグアム泊
 2日目:夕刻グアム発、夜パラオ着
 6日目:未明にパラオ発、成田には朝着

 用もないグアムに1泊しなければならないし、あと半日か1日余分に休みをとる必要がある。これには申し込めない旨を返信した。

4.第四の提案
 そのまた翌日、当初の日程と同じ日程でセブなら空席がある旨連絡があった。 (この時点で当初出発予定日の3日前である。申し込み締め切り日だろう。)
 セブは比較的最近行っているのでお断りした。これでやっと提案から”解放”されたのであった。(この後、結局旅行はとりやめ、休暇も返上した。)

 上記のような対応は、比較的多いほうなのか、少ないほうなのか、筆者はよく分からない。ただ、筆者にとっては上記のような対応は初めてのことであった。
 よくよく考えてみると、提案を小出しにしなければやりとりの回数は半分で済んだのではないかと思えるのだ。
 これは、商魂がたくましいのか、それともなるべく離さない、気変わりを期待しているのか、何ともいえない。くわえついたら離さないと言えば、スッポンのようだ。

 いろいろ提案していただけるのは結構だが、仮にもしつこいと思われたら少々問題であろう。
さて、皆さんはどう思われるだろうか?

文責:折原 俊哉(会員)

#