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地球の潜り方

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その36 =ハッピーマンデー法でハッピーになれたか?=

 今回は、ダイビング技術には関係ないが、ダイビング機会には恐らく関係しているであろう改正祝日法、所謂ハッピーマンデー法をとりあげたい。

 ハッピーマンデー法が施行されて、しばらくがたつ。これに増して、昨年(2009年)は9月の秋分の日を含む5連休が出来た。
 果たして、この法律で我々はハッピーになったのだろうか。こうでもしてもらわないと休みが取れないという人は多いと思う。多くの方からお叱りを受けると思うが、筆者が思うに、ハッピーになった人はさほど多くないのではないかとも思う。

 以前、あるサイトに以下のような記事があった。(引用サイトはここでは明示しないでおく。)

改正祝日法:
 世間一般の人間からすれば「連休が増える」と、単純に喜んでいるのが大多数なのかも知れないが、往々にして自分の仕事は先延ばしに、ましてやシステムの立上げなど厄介な事は連休明けに・・・としたがる日本の商習慣からすれば、SEやプログラマにとっては最後の追い込みや立上げの準備を休日出勤の名の下に、多くの連中が国からの恵みの休みを満喫している、まさにその瞬間に黙々と行わなければならず、政を司る連中と脳天気にもそれを享受する世間一般の連中を恨み、妬み、やっかむに十分に値する悪法のこと。

 上記はコンピュータ、IT業界人の見方の一つである。ここで「多くの連中が国からの恵みの休みを満喫している・・・」とあるが、「多くの連中」の中にも不幸な人はいるはずで、例えばSEやプログラマの顧客の中に、SEやプログラマの「最後の追い込みや立上げの準備」への対応や立ち合いのために休日出勤をしなければならない人もいるはずである。よって、不幸な人は思ったよりも多いのではないかと思う。
 これ以外にも、例えば連休の時期に事務所引越しが行われたために、ろくに休めなかったという方もおられるだろう。出勤させる方は「たった1日だから、2日だから」くらいしか考えないし、その1日か2日で予定が立てられないか、滅茶苦茶になったとしても、会社にとっては理由がどうあれ会社に来ていなければ「休み」だから、その後のことは関係ない。

 結局起きたことといえば、値上げの口実が増えたことで、旅行者にとってはハッピーではないことも多いのではないだろうか。
 以前から、3連休になるとそれ以外のときに比べパッケージツアーの旅行代金は数割高、ものによっては2倍程度になっていたが、ハッピーマンデー法の施行により、このような現象が起こる機会が増えてしまったのではないかと思う。まるで「休みは作ってやるから高い金払って旅行せよ」と言われているみたいだ。これではハッピーマンデー法ではなく「特定業界利益確保・向上法」だ。

 拙著コラムその7「余暇と利便性」でも書いたように、国がお膳立てをしても休暇をとれないものはとれないし、とらない人はとらないのである。コラムその7執筆当時既に、ハッピーマンデー法の施行で有給休暇取得率が落ちたとのデータもあったようなので、ハッピーマンデー法は果たして当初の目的を達したのだろうか。

 こんな状態だから、何処かに潜りに行こうと思っても、短い休みを目一杯使うような行程が多くなるだろうし、結果として身体は休まらない。だから潜水事故を引き起こす潜在原因の一部分は減らないのではないだろうか。これでは悪循環である。これは何もダイビングに限ったことでなく、他のスポーツでも同様である筈だ。

 今のままで行くと、日本はいつまでたっても「3連以上は大型連休」のままかもしれない。欧州のバカンスは別としても、この状態でよいのであろうか?
 と、こんなことを考えていたら、今度は連休の地域分散策なるものが出てきた。賛否両論のようだが筆者はあまり賛成できない。趣旨は分からないでもないが、休日・祝日がますますおかしな方向に行くように思う。
 繰り返しになるが、こうまでしても、休暇をとれないものはとれないし、とらない人はとらないのである。

=おまけ=
 筆者も数年前の夏に帯状疱疹にかかってしまった。他人事ではない。これ以後は、体調と労働時間に以前よりは気をつけるようになった。(でも労働時間は大幅には減らない。)
 この更に1年前には、旧盆休みの5日間を全て潰す日程の講習会に参加した。
 講習会の主催者の説明では「平日に設定しましたら”業務に支障が出るので休日を含めた日程にして欲しい”との要望が多く出たのです。だから休日を含めた日程にしています。」とのことである。言わんとすることは分かるが、これも少し変といえば変とは思えないだろうか?参加者の殆どは講習会に業務の一環として参加しているのである。

文責:折原 俊哉(会員)

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