地球の潜り方
その4 =ダイエット=
夏真っ盛りとは言いにくい天候であるが、各位はいかがお過ごしであろうか。夏と言えば、最近は必ずその直前に出てくる宣伝がエステ・痩身である。
冬場に潜っていない人は夏になって久方ぶりにウェットスーツを着る訳であるが、その時になって「きつい!!」となってしまい、慌てて作り直すという方もおられるかもしれない。
ダイバーではないが、筆者が以前に所属していた職場の上司は、冠婚葬祭の度に礼服を作り直していた時期があったそうだ。このような状態であると、当然生活習慣病になる可能性が高くなるし、百害あって一利なしである。
筆者も一時期、通常体重より10kg以上体重が増え、ウェットスーツが着られなくなるまでには至らなかったが、健康診断で血液中の尿酸値が少々高くなったことがあった。この時、筆者はあわててダイエットをせず、約2年をかけて体重を通常体重に戻した。このくらいゆっくりすれば、当然リバウンドも無いし、ストレスもあまり溜まらない。
そこで、今回は筆者が実践した体重減量の方法を参考までに紹介しよう。
1.自分の適正体重を確認する
各種参考書などで、体に無理のない適正体重を確認する。筆者の場合、それ以前の体重がほぼ適正体重であったので、これを目標とした。特に女性の場合、どちらかと言えば細身を目指す人が多いようであるが、これは少々問題があると思われる。男性でもそうであるが、本に出てくる適正体重にあまりこだわりたくないならば、20歳頃の時の体重を目指すのも一つの方法だろう。
2.どの程度食べ過ぎているのか確認する
料理の本等で、1日のエネルギー摂取量を計算する。その後で平均所要熱量との差を計算する。但し、正確な計算は出来ないので、3割くらいは誤差があると考えた方がよいだろう。1日の平均所要熱量は事務所仕事の中年男性で2200kcal程度である。筆者の場合、計算の結果、ご飯1.5~2杯分程度の食べ過ぎであることが分かった。
3.どうやって摂取量を減らすか考える
食べ過ぎている分を運動量の増加で打ち消すのは思いの外大変である。よって、なるべくエレベーターは使わない、こまめに体を動かす等に気を付ける他は、基本的に食事で調節する。筆者の場合、昼食を減らすことが難しかったので、朝食と夕食を少し減らした。「朝食を減らすのは良くない」とおっしゃる方も多いと思うが、元々筆者は朝食をゲップが出るほど食べていたので、減らしても日常生活に問題はなかった。また、週に2回くらい、所謂”買い食い”をしていたが、これをやめた。ここで、栄養のバランスは当然考える必要があるが、1食で全ての栄養素をバランス良く摂取するのは以外に難しい。あまりに気にしすぎると、食べ過ぎあるいはその逆になる可能性がある。1日3食の中でバランスをとることを考える方がよいだろう。運動量を急激に増やすことは余計にストレスを貯める可能性もあるし、ましてや日常業務に支障が出ては大変である。無理に運動量を増やすことは考えない方がよいだろう。
4.おなかをふさぐ手段を考える
食事を減らすと、どうしてもおなかが空く時期がある。こんな時には太りにくい食べ物でおなかをふさぐのも効果的である。筆者の場合、みつ豆が好きで寒天が好きだったので、絶えず冷蔵庫に寒天を作っておき、食べるときにはほんの少し黒砂糖をまぶして食べた。料理の得意な方や好きな方はいろいろ工夫されてみてはいかがだろうか。
5.ひたすら継続する
上記1~4を実施できたら、あとはひたすら継続である。筆者の場合、減量を開始したのが夏の終わりであった。人間も動物であるから、当然冬に向けて体に蓄えを始める。従って、2~3ヶ月では効果はあまり出ない。はっきり効果を確認したのは、約6ヶ月後であった。その後も手をゆるめることなく継続し、開始後1年で6kg減量、2年で11kg減量し、元の体重に戻ることが出来た。
以上が筆者のダイエットである。おかげで元の体重に戻ってからの約2年半、健康診断で特に異常もなく、体重の増減も±1kg程度である。今現在はもとより老後も健康でダイビングをするために、今から気を付けようではないか!!
文責:折原 俊哉(会員)