地球の潜り方
その41 =ダイビングは里海とどう向き合うのだろうか?=
最近、里山の重要性がマスコミ等で比較的頻繁に報道されているので、では「里海」は無いのかと思って調べたら、何と環境省のホームページにあった。
それによると、里海とは「人手が加わることにより生物生産性と生物多様性が高くなった沿岸海域」とある。
(http://www.env.go.jp/water/heisa/satoumi/ 参照)
里海創生支援モデル事業なるものがあり、これは出来たばかりではなく、2008年には存在していたようである。筆者は勉強不足であった。
里海のイメージを示す絵なども載っている。その絵を見るとシュノーケラーは描かれているが、ダイバーは描かれていない。ダイバーとしては非常に残念である。潮干狩りやそこからちょっと離れた所までが対象で、ダイビングのように多少沖に出ることは対象外なのだろうか。
全国の実践事例のコーナーを見ると、沖縄県の事例として「モズク養殖とサンゴ礁保全」があって、そのうちのサンゴ礁保全では恩納村漁協のサンゴ植え付けツアーやオニヒトデ駆除が紹介されている。
(http://igetatakeuchi.co.jp/sango/see.html 参照)
やっぱりダイビングにも大いに関係あるではないか!
では、実際、ダイバーやダイビング関係者に里海はどのくらい認知されているのだろうか?多くのダイバーは、里海と同じような概念は持っていると思うが、はっきりとした形での「里海」はあまり認知されていないのではないだろうか?
里海をもっと認知してもらうにはどうしたらよいか?やはり画像や映像が一番だろう。例えば水中造形センターの「地球の海フォトコンテスト」に「里海部門」なるものを設けたらどうなるだろう。自然の姿を残すのも大事であるが、人と海のかかわりをダイバー視線で記録する賞を設けてもよいように思うのだが。(でも、そんなところは潜らせてくれなかったりして・・・)
筆者も今後は「その土地にとっての里海とは何か」を意識したいと思う。
=おまけ:間もなくダイビングも"スマート電力"の時代か?=
しばらく前のことであるが、日産リーフに試乗した。乗ってみた感じはというと、雑誌等で紹介されているように非常に静かである。運転感覚はシフトを「Dレンジ」にしておけば、普通の車(ガソリンのオートマ車)と殆ど変わらない。PMSM(永久磁石同期電動機)をインバータで制御するのだが、同じインバータ制御でも電車のような「ブーン」「キーン」「キュルル」といったインバータ音は殆どないくらいである。急速充電設備の設置も各地で進んでいるようで、さほど不自由さを感じなくなるのも時間の問題だろう。
こうなると、小型のボートもそう遠くない将来に内燃機関でなくなるかもしれない。ちょっとした大きさのボートであれば、大容量電池を搭載し、ボートの推進機関用だけでなくタンクチャージ用電動空気圧縮機に電力供給、キャビン屋根には太陽電池パネルが搭載されるだけでなく、水面休憩中には近くの給電ポッドにつないで充電・・・なんていう時代がすぐそこまで来ているのかもしれない。
文責:折原 俊哉(会員)