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地球の潜り方

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その51 世代交代

世代交代というのはどんなことにでも発生する事項、 ダイビング業界ももちろん例外ではない。

例えば、水中造形センターの創業者である舘石昭氏は一昨年(2012年)に亡くなり舘石逸見氏へバトンタッチである。エビセンブログでも報告したが、マリンダイビングフェアの入り口の写真も舘石昭氏の作品から高砂淳二氏の作品に代わった。

これくらいかなと思っていたら、DAN JAPANも昨年(2013年)に運営委員長が眞野喜洋先生から柳下和慶先生に交代した。(眞野先生は2014年2月にお亡くなりになった。) 柳下先生は調べてみると筆者と同い年である。自分が何かダイビング業界に貢献しているわけではないのだが、「おお、俺もそんな歳になってきたのか。周囲の同世代は活躍しているな・・・」と思った次第である。

ダイビングサービスも、創業者から2代目にバトンタッチする、あるいは常勤スタッフの中の一人が経営を引き継ぐ、といった形で世代交代を行った例が、最近筆者の周りで数件あった。

業界の成長・停滞(別の言い方をすると「成熟」)と地球温暖化の兆しを経験したのが現世代なら、次世代は何を経験するのだろうか?客の数より「高齢化対応」「地球温暖化への適応」なのかもしれない。

以前に何かの記事で読んだが、どの指導団体の教育プログラムも現状は比較的若い層を対象にしたプログラムになっているのだそうだ。しかし今後はそうは行かないらしく、「高齢化対応」が必要だろうとの事。現状は高齢化問題など関係ない国でもいずれ高齢化が問題になる。高齢化の先頭を走るわが国は最も先に「高齢化対応」が必要になるわけだ。

また、地球温暖化では、珊瑚礁域が大幅に減少する恐れがあるという。そうなると、水中での楽しみ方も変わらざるを得なくなるのだろうか。あまり想像したくないが、珊瑚群落で潜ること自体が「スペシャリティ化」するようなことになるのだろうか?そうなると別の楽しみ方を開発しないといけなくなるのかもしれない。

えっ・・・?日本人はマクロ好きだからマクロ派ダイビングにシフトすればいい・・・???
そんな問題じゃないだろ!!!


=おまけ=
亡くなった眞野喜洋先生であるが、マイクロバブルの医療への応用に取り組んでおられたことを暫く前に知った。対象は拙著で以前に取り上げた減圧症関連ではなかったが。若死にとは言えないが、まだまだ社会的に活動を続けられる年齢でお亡くなりになったのは残念に思う。

文責:折原俊哉(会員)

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