地球の潜り方
その66 無理と思ったら、怖いと思ったら無理しないことと予習・復習を!
今は3月、スギ花粉症もピークを過ぎ、そろそろダイビング再開、連休のダイビングの準備を始めようというところ、新型肺炎の蔓延で各国が入国制限。本稿執筆時(2020年3月中旬)で主要なダイビングリゾートには行くことすら困難になってしまった。如何お過ごしであろうか。
さて、今回は拙著その30、31以来の、安全について取り上げたい。
レジャーとしてのダイビングはとにかく安全第一!であるが、ダイビング誌に時々特集が組まれるように、レジャーダイビングの事故は残念なことになくならない。過去10年ほどの統計では、おおよそ年間の事故者は30人台、死亡・行方不明者数は10~20人台のようだ。
ダイビング誌を見ると、事故原因で「不明」は別として、病気・体調不良が死亡・行方不明で2割弱とのこと。多いのが「未熟-海水誤飲・マスク浸水」という、器材の取り扱いに習熟していない・技術習得が完全に身についていないもので、全体の2割強、死亡・行方不明でも2割弱のようだ。
「パニック」も、これに起因と考えられるので(例えばパニック→海水誤飲や急浮上、海水誤飲→パニック・急浮上)、これも含めれば、3割弱が「水慣れ・器材扱い」に関するものと考えられるようだ。
筆者もダイビングを始めて25年以上経ったが、上記のことに無縁かといえばそうでもない、と思うようになった。
筆者は元々閉所恐怖症ではないが、どうもここ数年、水中では閉所恐怖症気味ではないかと思うようになった。ライセンス取り立ての頃、ナイトダイビングで他のダイバーから取り残されてかなり焦ったことがあるのだが、ある時にそれを思い出して以降、どうも水中では暗く狭いところが少々苦手になった。
この閉所恐怖症気味の件を沖縄のショップでオーナーガイド(インストラクターの中でも上位の資格所持者)に話したところ、「いや、最近自分も水中で息が上がりかけたことがあるのですよ」という答えが返ってきたのでびっくりした。
聞くと、営業日外にスタッフと潜っていて、夢中になって狭いところに入っていき、ふと周りを見ると何か迷路に入ったような・・・、といった状況だったそうだ。
対処としては、本当に危険と思うなら無理をしないこと、そうでない場合は初心に帰って予習・復習し克服だそうだ。基本的なことはライセンス取得時のマニュアルに書いてあるので、マニュアルを読み返してイメージトレーニングをすること、あとは、雑誌等々にも出ているが、もし器材の扱いで不安があるなら水深の浅いところでマスク脱着やレギュレータリカバリー等の基本動作の復習だそうだ。(他のゲストがいると無理かもしれないが)
この他、以前から筆者が気を付けていることといえば「新しい器材を最初に使うのは慣れたポイントで」がある。行き慣れたポイントなら、もし誤操作などがあっても焦る可能性は低いと考えられる。昨年(2019年)はBCを買い換えたが、最初に使ったのは、ほぼ毎年行く沖縄のポイントだった。
今後も、安全ダイビングで行きましよう!
注:写真と本文は関係ありません。
引用元:
DIVER LOUNGE https://diverlounge.com/safediving/how-many-accident/
オーシャナ+α https://oceana.ne.jp/safedive-advice15-09
文責:折原 俊哉(恵比寿潜酔会・懇親会系幹事)